JPモルガンの決算発表で明らかになった不景気の見通しとは? | 米国株投資について語る
Economic Analyst

JPモルガンの決算発表で明らかになった不景気の見通しとは?

作成日: 2023年01月17日

更新日: 2023年03月25日

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はじめに

2023年1月23日、JPモルガンの決算が発表されました。

JPMorgan tops estimates for fourth-quarter revenue, but says mild recession is now ‘central case’ | CNBC

業績自体はおおよそ予想通りだったのですが、2022年4Qのcredit lossが3Qから49%増大したことが印象的だったかと思います。

これは、企業の借入金が増大しているため企業の信用力が小さくなりつつあることを示唆します。

JPモルガンも、2023年の不景気に備えて準備しているようです。

我々は不景気にどう備えるべきなのでしょうか?

この記事では、JPモルガンの不景気の見通しについて触れた上で、個人投資家としてどう備えるべきか考えたいと思います。

この記事のポイント

  • JPモルガンは、米国の失業率が4.9%に達すると考えている。
  • いがらしが見積もってみると、次回の景気後退は10ヶ月程度続く可能性がある。
  • JPモルガン、バンク・オブ・アメリカは、次回の不景気は穏やかな景気後退で収まるのがメイン路線と考えているが、激しい景気後退もあり得る。

JPモルガンの不景気の見通しを考える

2022年12月の米国の失業率は3.5%でした。

米雇用者数、22年12月は22.3万人増と堅調 失業率3.5%に改善 | ロイター

前月から悪化するどころか好転するという、米国の労働力の需要が衰えていないことを印象付ける結果でした。

米国では、このまま失業率は低いままなのでしょうか?

JPモルガンはそう考えていないようです。

JPモルガンのCFOのJeremy Barnumによれば、不景気になると失業率が4.9%まで悪化すると述べています。

以下が現在の失業率と、JPモルガンの失業率の予測値の対比です。

US Unemployment Rate

JPモルガンは、現在の値から1.4倍も失業率が上昇すると考えています。

現在の値から、JPモルガンの失業率の予測値に達するまでどれくらいになるのでしょうか?

2023年以降、不景気になるとして、いつ頃不景気になるのか、いつ頃終わりそうか考えてみましょう。

今回の不景気とある程度似たタイプの不景気は2000年台初頭の不景気かと思います。

当時、米国でのインフレに対してFRBが政策金利を上げたタイミングでITバブルの崩壊などの出来事が重なり、軽い不景気となりました。

Early 2000s recession | Wikipedia

その当時、2000年12月から2001年12月までにかけて、失業率が3.9%から5.7%まで向上しました。

Unemployment Rate (Jan.1999 - Dec.2003)

これと同じペースの0.13%/月で失業率が上昇すると仮定します。

最新(2022年12月)の失業率は3.5%なので、ここから上昇を開始するならば、JPモルガンの失業率の予測値4.9%に達するまでに10ヶ月かかることになります。

さらに、2023年の1Qの決算発表前の2023年6月に失業率が上昇を開始すると仮定しましょう。

すると、その10ヶ月後の2024年3月に失業率がJPモルガンの予測値に達することになります。

この頃には、景気が上向き始めているかもしれません。

個人投資家は何を備えるべきか

さて、いつ不景気になり、いつ不景気が終わるかを考えてみたわけですが、個人投資家としては不景気に対してどう備えるべきでしょうか?

基本的には、JPモルガン、バンク・オブ・アメリカ等の米巨大銀行は「次回の不景気は穏やかなもの(mild recession)で収まるだろう」と考えているようです。

Brian Moynihan says Bank of America expects ‘mild recession’ and is preparing for worse | CNBC

しかし、この記事でも触れられているように、深刻な景気後退シナリオもあり得ます。

そのため、軽い不景気で済みそうだから、と米国株を買い漁るようなことは私はしないつもりです。

現金の比率を高めつつ、米国債と金(GOLD)を安くなったタイミングで買い足すくらいが個人投資家の対策かなと思います。

おわりに

この記事では、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカが発表した不景気の見通しについて触れ、不景気になるとすればどれくらいの期間になるのか考えてみました。

不景気になっているかどうか、不景気ならばどの程度の景気後退なのかについては、2024年にはじめてわかります。

我々としては、何が起きてもよいように、資産の種類を多様化させ、資産が減損するリスクを減らしたいものです。

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